<11月>節子先生のひとりごとを更新

うりずん

沖縄で季節を感じさせる言葉です。

すがすがしい季節、

    旧暦2.3月、初夏のこと、うりずんに由来する潤い始めが語源。冬が終わり、大地に潤いが

   増してくる時期。本土の春、趣が少し異なり若葉が一斉に咲き草花はその彩りを増す。

                                    『沖縄大百科』より

ただ、沖縄のピアノを習っている子供たちの何人かにとってコンクールの始まりを告げる時期でもあります。

この時期になると子供たちの目からは大粒の涙があふれます。これはコンクール本番に向けたレッスンの中で

毎年繰り返される光景です。

コンクール、コンペティション、オーディション、呼び名は色々ですが、いずれも技術や音楽性を競い合うものです。

運動会に全員並んでテープを切ったり、桃太郎が何人もいるものではなく、順位を決めるものです。

なんとかしてこの子を助けようではなく、ミスしたらそこから点数が減らされていくものです。

たった一人で大きな舞台に立ち、しかもたった一回だけの勝負です。勉強のように間違ったら消しゴムで消して書き直すチャンスはない。

緊張した中で練習してきた全てを表現しなければなりません。

そのためには自分を自分が鍛えなければなりません。

甘いことを言っていてはいつまでもメンタルは育ちません。これらの練習はやがて成長していった時、集中力や物事を考える瞬時の判断力としていきてきます。

コンクールはプロになる人だけのものではなく、自分の持っているメンタル面の強さ、弱さを、技術面も含め自分自身に知らしめてくれる良い機会だと思います。

自分の満足いく結果がでるよう、みなさんのご検討を祈ります。

                               ではごきげんよう